一方…


バタンと乾いたドアがしまる。

…なぜヴァイオレットにあんなことを言ったのか…


悩めるのはヴァイオレットだけではなかった

扉の外に出たレイも考えていた


「はぁ…

まだヴァイオレットは忘れられないのか…」


ヴァイオレットが言った言葉を頭で繰り返していた


「いつになったらユウリじゃなく…


俺を重ねずにみてくれるか…

先は長いな」


微笑に笑い悲しみともとらえられる表情


「ユウリか…

全く…」


遥か前の人にイライラを覚えたレイ


長い冷たいため息が歩くレイを追うようについていく