「ではまた」

ヒルリと体を反転させヴァイオレットに背中を向けでていくシゼル

―バタン

乾いた音が響いた


「ヴァイオレット様…」


「シーラさん…私は陛下を…」


シーラはヴァイオレットに寄りそい話を聞く


「陛下を昔の想い人に重ねてしまっています…」


「はい…」


「その人を忘れられません…けど陛下が私に会いに来てくれるたび、心が安らぎます」


ヴァイオレットは涙を流し始めたポタポタとシーツに染みを作っていく


「陛下を見ていると…好きな人が私をまた見ている…そうおもっていました」


「はい…」


「けれど陛下は私をドキドキさせて…時々好きな人を見てるのではなく、陛下を見てるときがある……」


シーラはやさしく頭をなでて方を抱いてくれた