―シーラは私が眠っていたことを知らないんだわ…


「昔を…そうね初恋をしたときよ」


「初恋ですか!?どんな方てすか?」


ヴァイオレットはうまく話がそれてよかったと思った

「そうね…目はグレーの色をしていたわ…髪は長めの黒、目、鼻ははっきりしていて美しい人だったわ」


ヴァイオレットは遠い眼差しをして話した

全て繊細に記憶に残るユウリにヴァイオレットは恋しがった


「背は高め、柔らかな笑顔だったわ…全てを包み込む…そんな人だったわ」


「……まるでおとぎ話の王子様ですね」


シーラが笑顔でヴァイオレットに言う

―王子様か…


「けど…ヴァイオレット様が言う人は陛下に似ていますね!」


「えっ?」


ヴァイオレットは瞳を揺らした