城に来てから2週間がたとうとしている

ヴァイオレットの足は相変わらずで感覚はあるものの、まだ動けなかった


「ジキル先生…まだ足は動く気配はありませんか?」


「ヴァイオレット様…そうですね、まだなんとも言えませんが…」


ジキルは足をさすりながらヴァイオレットを見た

ヴァイオレットは暗い表情を隠せなかった

――無理もないですね…


「ジキルいたのか」


2人の背後にレイがいつの間にかいた

「これは陛下…どうかなさいましたか?」


「ぁあ…用件はないんだが、いつもこの時間に話にくるんだ」


ジキルは少し驚いた
女性になびかないレイがヴァイオレットの元に通っているのが

「ヴァイオレット調子はどうだ?」


「変わりありませんわ…」

寂しそうに笑うヴァイオレットだった