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「陛下も困った人だ…」

逃げられた書斎にはシゼルのため息まじりの愚痴が独り言をいっていた


残された書類をまとめるシゼル

「陛下も立場がわかっていないな…婚約まで発表しているのに、レイラ様の元には行かずに謎の少女の元へ通うなどとは」


シゼルの悩みは増えていく

――しかし…300年とは…


謎だらけの少女
シゼルは不安がたえなかった

「さっ私も部屋へといきますか」


仕事を終えてシゼルも書斎を出ていった


廊下を歩くうちにある人がみえた


「あの後ろ姿は…」


緩いウェーブに金色の髪
小さい背丈

―レイラ様…


レイと婚約をした姫


「レイラ様?」

「…あぁ…シゼルですか…」

少しだけ声のトーンが高いレイラ
だが、今は逆にやけに低い