「君は誰だ?」


少女を離して訪ねる


「な、なにをいっているんですか!?私ですよ?ヴァイオレットです」


綺麗な紫色が潤む
今にも泣きそうだった


「ヴァイオレットか…ユウリとは誰のことだ?」


「誰って…ユウリ様あなたでしょう!?」


会話を聞いているシゼルやジキル医師はその場に立ち尽くしていた

「俺はユウリじゃない」


「俺?!ユウリ様は"俺"なんて言わないわ!?貴方は誰なんですか…」


横たわる体を起こしてレイを見る


「俺はレイ…レイ・アールグレイ…国王だ」


「国王?嘘よ!国王はユウリ様です。ユウリ・アールグレイ…」


ヴァイオレットはハッと息を飲んだ
"アールグレイ…"
まさか…

「ユウリ様は…まって!腕を見せてください!」