「どっから、来たんかなぁ。」


あたしは横の席の麗香と話す。


「じゃぁ、終わります。」

「起立、礼!ありがとうございました。」


HRが終わると、すぐにいつもの友達のところへ行く。


奈美と佐奈と望(のぞみ)と麗香とあたし、それがいつものメンバー。


まぁ、最近は佐奈は省くか省かないか相談中。


「なぁなぁ。さっきの人童顔やね?」

「でなぁー。」

「ベビーフェイスや、ベビーフェイス。」

「「ハハハッ。」」


友達と戸川先生のことを茶化していると、教室にまだいた。


誰とも喋らず、静かにポツンと立っていた。


だから、少し話かけたくなって。


「先生っち、ベビーフェイスでな。」


勇気を出して、そう言うと。


「え?」


少し恥ずかしそうに笑いながら返した。


「童顔っちこと。」


そう、あたしが言うと。


「ハハッ。」


優しく笑った。


いや、微笑んだのほうが合ってるのかな??


また、その笑顔にあたしはキュンッとした。


「面白いなぁ。」


そうやって、友達と盛り上がっていた。



先生が来た1日目は、静かに終わった。


2日目の帰り際。


掃除が終わって電気が消えた教室で友達の若葉と話してた時。


「そうっちゃなぁー。」

「あっ。」


戸川先生が教室に入ってくる。


「来た、ベビーフェイス。」

「ハハッ。」


あたしがまた茶化すと、昨日と同じ笑顔で笑った。


「先生っち、彼女おるやろ??」

「え?」


イキナリの質問に、先生は少し戸惑っていた。


「おるんやろ~?」


そう、あたしが聞くと、先生は。


「いない、いない。」

「嘘~。」


やっぱり、初めて会った若い人に聞くなら「彼女」でしょ。


別に好意があるわけじゃないけど、やっぱり気になるし。


そんな、無駄話をして家に帰った。


やっぱり、昨日と同じで2日目も静かに終わった。



そして、3日目


「おはよー。」