『冷たっ!』

惣一郎は頬にお茶の水滴がかかった。

拓斗は今ご機嫌だ。

朝食そっちの気で水遊びに夢中だからだ。

辺りには水球がいくつも空中に浮いている。

拓斗の前には渦を巻いたお茶が中に浮いている。

『拓ちゃ~ん;』

美和子がテレキネシスで必死にコップにお茶を戻す。

しかし、戻した先から拓斗が中にお茶を浮かす。

惣一郎が空中に浮いたお茶を飲んだ。

そして、美和子からコップを取り上げ、飲み干した。

『あぅ~!』

拓斗が機嫌悪そうに言った。

『拓斗~先に食べなきゃダメ!水遊びは後で!』

惣一郎は拓斗の頭をワシワシしながら言った。

『あとぉ?』

拓斗が渋々ご飯を食べ始めた。

『惣ちゃんありがとう~♪』

拓斗は一度食べ始めると後は大人しい。

『にいちゃ~』

惣一郎は袖を引っ張られた。