「まぁね」 「まだ傷が癒えてないなら俺が癒やしてやろうか?」 ふざけた口調で言ってくる。 「女タラシはお断りよ」 「ひでぇな、別にタラシじゃねーよ」 どの口が言ってんだか。 「俺がさ、御坂に本気になったらどうする?」 挑発的にでも真剣に聞いてくる唐沢。 「そうね、―――」 言いかけた時、「涼子!」と言いながらジョージがアタシたちの方に来た。 「キョンがもう帰ろうって言ってるんだけど」 「キョン!?」 誰それ?という疑問はジョージの数メートル後ろにいる女だとすぐに分かった。