恋模様




えっ…



今、目の前にいるこの人は…



そして、質問していたあの2人の声の主は…



「柊さん?」



僕の想い人はすぐ目の前にいて…、僕の話を聞いていた訳で…



それって…



まるで、告白のような



「ご、ごめんねっ。まさか、柊さんが来てるとは思わなくてっ。こんなこと言われても、困るだけだよね……」



慌てて立ち去ろうとした僕の左頬に鈍い痛みが走った



殴られたのだと気付く



会場は静まりかえる



「何すん……」



ポタッ、



「えっ…」



ポタッ、



「泣いて、る…の?」



聞くまでもなく、爽の瞳から涙が零れていた