辺りを見渡す 「ここって…」 「写真展よ…」 「写真展?」 確かに辺りの壁には写真が飾られていた 「こんな所にあたしの知らなくちゃならない全てがあるのかよ」 投げやりに吐き捨てる 「あるわ」 「…………」 あたしは何が何だか分からなくなっていた 「いやぁ、この絵は大賞だけあって素晴らしいよ」 「あぁ、撮影者のキモチが見てる私らにも伝わって来ますわい」 「えっと、撮影者は…何て読むのか…?堂々敦かの?」 ドクン 胸が高鳴る 堂々敦? あたしは声のする方へと振り返った