胸の鼓動が速まる



「康弘なら絶対柊さんを守ってくれるよ」



−ドクンッ−



「俺みたいな守られる男より、康弘みたいに守れる男の方が、柊さんも安心できるしね」



はっ、はっ



「俺なんかが柊さんを好きになること自体無駄だったんだ」



思い出すだけで、息が上手く出来ない…



「そうだ、これあげる」



無理矢理差し出された一冊のアルバム



「これ、付き合った記念」



はっ、はっ



「俺が撮った写真欲しいって言ってたでしょ?だからはい」



敦の顔が、あたしを苦しませる



「俺はもう柊さんたちに関わらないよ。仲を壊したくないしね…」



何で、何で笑うの?



息が…



胸が…



ダメ…



あたしは意識を手放した