「えっ」
「ん?俺、なんか変なこと言った?」
変な言葉?
そんなの言ってない
ただ、初めてだった
こんな自分を
「どうして女だって分かったの?」
「変な質問するね。見れば分かるよ、柊さんが女の子だって」
女だって分かった人
円香に指摘されたように、自分は女の子が着るような物は一切着ない
髪もロングは嫌い
小さい頃からずっと
男の子だと勘違いされて生きて来た
だけど、初めて自分を女だと認識してくれた人が目の前に現れた
なんか、なんか…
嬉しい?
「おーい」
「はっ!!」
「大丈夫?」
気が付くと顔の前で手を振られ、心配そうな顔をして覗かれていた

