太陽王と月の少女




茂みや木々の間を歩きながらヘリオスは先程から気になっていたことを考える


チラリと後ろを見た


裾の長い神官の服は草をかき分けにくそうだ
ただでさえ、敵に見つからないように月明かりだけで歩いているのだから


「わっ!」


セレーネが滑り、尻餅をつく前にヘリオスが咄嗟に腕を掴む


(やっぱり……いや、でも)


「すまない」


セレーネが言って、また黙々と歩きだす


ヘリオスは右手に視線を落とした
そして、馬車でのことも思い出す
庇うために咄嗟に抱き締めたが………


(男にしちゃ……細すぎないか?)


抱き締めた時の華奢な肩
掴んだ手首の細さ


いくら成長期だと言ってもあの細さと柔らかさはなんなのだろう………?


だが、そこまで考えて頭を振った


(イヤイヤ……馬鹿か俺は)


神官は男だ
そんなことあるはずがない