『あのぉ〜・・・・なぜあたしという、庶民の中の庶民を、その、あの・・・、か、かの、じょに?』

「珍しい名前で、すぐ覚えたから」

はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜??!!

『もっと可愛い子を選べばよかったじゃないですかぁ!!』

「その敬語やめろ。あくまでも俺らはタメだ」

『う、うん・・・・じゃぁ、なんで可愛い子を選ばなかったの?!ムカつく!!』

「は?そこでムカつくの?」

・・・・。

「おい?松木?」

・・・・。

「松木?」

『・・・・ヒック・・・・』

「は?!泣いてんの?!」

『泣い、て・・・な、いぃ・・・』

「思いっきり泣いてんじゃん・・・」

そうだよっ、泣いてるよっ、悔しいんだよっ

『あたしを、アンタのオモチャとするならば、今すぐ消えて・・・・』

悔しいもん。初彼にオモチャにされるなんて悔しいもん。

「やめとく」

『は?!』

「お前を俺のことを好きにさせる」

『な、なに勝手に・・・・・』

そう言ってるあいまに、ソイツはあたしの携帯を奪い、なにやらピコピコやっている。

「ん。俺のケー番とメアド入れといたから」

『はっ?!』

「俺が呼んだら、5分以内に来い」

『んなのあたしの勝手に』

「させねーよ。俺に惚れさせてやるよ」

そう言ってアイツは去って行った。

『っ・・・・』

超悔しいけど、やっぱりカッコいい・・・・

『惚れてたまるかーーーーー!!!!!たまるかー!!!!!まるかー!!!るかーーーーー!!かーーーー!!!』

学園中にあたしの声が木霊した。