「名前、教えてください。」 優衣が俺と羅騎に微笑みながら聞いてきた。 「俺は羅騎。」 「羅騎さんかぁ。」 「俺は南津。」 「南津さん…ん〜、あっ!なっちゃんって呼んでいい!?」 優衣がキラキラと目を輝かせ、聞いてきた。 なっちゃんって…。 でも、羅騎にはさん付けだし、敬語だけど、俺にはさん付けも敬語でもない。 それが嬉しかった。 「ああ。」 俺はそう、優衣に返事をした。