「華音、何かいいことあった?」 「え!?」 いきなり友達に声をかけられた私は驚いて声をあげる。 「な、なんで?」 「だって、いつもより顔が緩い」 ゆ、緩いって・・・・・・。 私は両手を頬にピタッと添える。 「で、なんかあったの?」 瞳をキラキラさせる友達に押されながらも、私はなにもないよ、と答える。 「えー、絶対何か隠してる!」 「何もないって!」 教えなさい!と問い詰めてくる友達から逃げるように、席を立ち教室を出る。