「ほら、行くわよ!!!」 「いやぁ〜〜!! 行きたくなぁ〜い!!」 淡いピンク色、百合の花が描かれたキレイな着物を着て髪はアップ。 薄くだが化粧もして… 柱にしがみつく私。 しかもそこは旅館の入口。 必死に嫌がる私に対し、 必死に連れて行こうとする母。 …異様な光景である。 でも私にだって意地がある。 母の連れて行こうとする場所とは… 「お見合いなんて絶対イヤぁ〜!!!」 …お見合いだから。