「せ、先生呼んできますっっ」


慌てて病室から出て行く看護婦さん。

私は慶の胸で泣きじゃくっていた…







「なー彩良。今の誰?見た目ナースっぽかったけど、なんでナースがここにいんの?」

「ヒックっ………うぅ」

「つーか、ここどこ?あと俺のタバコは…?」

「………うわーん」

「・・・・(汗)」


涙が止まらない…当然だ。



慶だ…

慶がやっと目覚めたんだ…


そう考えるだけで、ますます涙は溢れてくる。







「…よし。お前ちょっと来い」

「………!」


すると、慶は私を引っ張ってベットの上に乗せた。





「顔見せて」

「…いや」

「見せろ」

「〜〜嫌」


グイッ

力ずくで私の顔を、自分の顔に近づける慶。










「ん……」


そして、慶は私の両頬を手で包み込んで…

私に優しいキスをした。




久しぶりの慶のキスに、また涙が溢れ出し…私は再び慶に抱きついて泣いた。