そして…


「――………」
















「ん…?どした、彩良?」















「…………っ!」



顔を上げた目線の先には…

体を起こし、キョトンとして私を見ている慶の顔が……。








「………け‥い?」

「え…どした?」

「…………っ!」



ガタンッ

カラカラカラ…





目覚めた慶に、勢いよく抱きつく私…

すると、座っていたパイプ椅子が倒れて転がっていった。






「慶っ………慶…」

「苦し(汗)何なんだ…マジで。」



ガラ…


「五十嵐さん?どうしました?今、すごい音が聞こえ………えっ!?」


今のパイプ椅子の音を聞いて、病室を見にきた看護婦さんが、目覚めている慶を見てかなり驚いている。