歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

お金はあるけど自由はない…


でも、後悔はしない。

自分で決めた道だから…

美海先輩が導いてくれたから…




先輩がいるところから

私は見えていますか?

私の声は届いていますか?



ねぇ、美海先輩。

もし先輩が生きていたら…

会わせたい人がいます。







そういえば。


慶が事故に遭う前…

私は慶に美海先輩の話をしたことがあった…


私の話が終わると、慶はギターを弾きながら口を開く。





「次…ツアーでお待の地元行った時・・一緒に行こうよ」

「え…」

「先輩の墓参り」

「………!」


そう言って、優しく微笑む慶。

私は涙でにじむ目を慶に見られないようにうつむき、




「ありがと…」


と、つぶやいた。








大好きだった先輩は、若くしてこの世を去った。


恋愛も知らないで、先輩は逝ってしまった…



残念だけど

人生て残酷だね。