歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

目からは大量の涙が溢れてくる…



美海先輩は私にたくさんのものをくれた…


遊ぶことの楽しさ…


仲間…

夢…


どれも私にとっては、かけがえのないものばかり・・




私は美海先輩になにもしてあげられなかった・・

なのに“最後のお別れ”って…


あんまりだよ…






私は顔がぐちゃぐちゃになるまで泣いた…

そして先輩の体は火葬され、先輩は骨となって小さな箱に入れられた…



そして虚しくも…時間だけがただ過ぎていった・・

季節は巡り続け…気がつくと私は中3になっていた。


アキラ先輩とコウヘイ先輩は、中学を卒業していき…

お互い高校へは行かず、大好きなバイクを買うためにバイトに明け暮れていた。


私は変わらずに定期的に先輩たちと遊び、美海先輩の命日には3人で必ず墓参りをした…

そんな時…





「君…ちょっといいかい?」




美海先輩の墓参りの帰り、コンビニでアキラ先輩たちとしゃべっていたら…知らないおじさんが私に話しかけてきた。






「あの‥何か?」

「私…こうゆうものなんだか…」


おじさんが私に名刺を差し出してきた。