そもそも

私は幼い頃からひねくれていた。



サンタクロースがいないと知ったのは、幼稚園の頃だったし…


神様なんてこの世に実在しないと思っていた。






物心ついた頃、もう両親はいなかった。


なんで両親がいないのか、よくわからなったが、私はそんなことあまり気にしていなかった。

私は母親の方の祖母の家で育てられ、よく私の面倒をみてくれていたのが理恵子おばちゃん。

母親の妹だった。




理恵子おばちゃんは、私のお姉さんのような、母親のようなそんな存在。

いつも私のことを気にかけてくれて、私は理恵子おばちゃんには心を開いていた。



祖母に対しては…あまり心を開けなかった。

少し変わり者で、いつも私の両親の愚痴ばかり言っていた祖母。


酒が入るとその愚痴はパワーアップ。





“私はこの歳になって、あんたみたいな子供の面倒見ないといけないなんて…やってられない”


“あんたの両親は最低だ”




など、よくそんな言葉を吐かれた。





私は子供ながらに、祖母に気を使い決して言い返さなかった。