慶は命に別状はないものの、植物人間になってしまった。


ずっと眠ったまま…

早いもので、もう3ヶ月……


本当早いな・・








“〜〜♪〜♪♪”




バックの中で、携帯が鳴った。

ディスプレイを確認したあと、急いで携帯に出る私。





「もしもし?」

『あ、もしもし?今大丈夫?』


電話の相手は、理恵子おばちゃ。

理恵子おばちゃんは私の叔母にあたる人。両親がいない私にとって、理恵子おばちゃんは私の“お母さん”みたいな存在。





「大丈夫だよ〜今ちょうど、慶のお見舞いに来てるとこ」



理恵子おばちゃんには、慶の事故のことを話した。

世間に公にしていない事実も、理恵子おばちゃんは知っていた。





『そうなんだ…五十嵐さんの様子はどう?』

「…相変わらずだよ」

『そう…』


「ちゃわんとおわんは元気?」

『うん、すごく元気よ〜♪今も私の横で寝てる〜』