歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

沙知絵さん……




「でもね私、姉の頬を叩いた瞬間…わかったことがあるの。なんで今まで…必死に姉を探してたのかって。わがままで無責任で、昔から大嫌いだった姉のことを…なんでちまなこになって探したのかって・・・」

「………?」


急に俯く沙知絵さん。

私は沙知絵さんの顔をそっと覗き込んだ。







「沙知絵…さん」



沙知絵の目には、いっぱいの涙がたまっていた。







「私はね…きっと姉に会って確かめたかったんだと思うの。慶のお母さんはあなたじゃく・・・私なんだって…」

「・・・」


泣きながら、苦しそうに声を出す沙知絵さん。

さっき散々ないた私の目からも、再び涙が溢れ出した。







「慶がもし……もし本当のお母さんに会いたいなら‥それは止めないわ。でも…テレビで活躍しているギタリストの慶が、自分の子供だってわからない親なんかに……慶を会わせてやるもんですか。そんなの母親じゃない……」

「沙知絵さん…」


私は沙知絵さんの手を握り、反対の手で、沙知絵さんの背中をさすった。







正直、慶が羨ましく感じた。


沙知絵さんにこんなに愛されているなんて…知らなかった。