歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

沙知絵さんは優しく微笑みながら続ける。






「なんかね…初めて慶が私に本音で話しかけてくれているようで・・・すごく安心したわ…本当に嬉しかった」

「………!」

「sAra.さんにだから言うけど…私・・子供が産めない体なの」

「え!?」

「昔から子宮に病気を持っててね…普通に暮らしていく上では問題ないんだけど……子供だけは産めないってお医者さんに言われてたの…」

「………」


沙知絵さんは少し眉を下げ、小さく笑って言った。







「だからね…私が慶を預かった理由は、その部分もあるの。子供が産めないなら…せめて母親がいない慶を育てたかった。私も世間一般の母親と同じように、子育てしたかった…」

「沙知絵さん…」

「私ね…2年前くらいだったかな?一度、姉に会ったのよ……」

「え!?慶のお母さんにですか!!?」



男と逃げたんじゃなかったの!!?






「ええ。姉は、ある日突然うちに来てね…“慶に会わせてくれ”って言われたわ…」

「…でも・・・2年前ってゆうと……」

「そう。慶はもうギタリストとして仕事をしていたから…うちにはいなかったわ」

「…そうですよね。でも、慶のお母さん……」

「そうよ。テレビで活躍しているギタリストの慶が、自分の息子だって気づいていなかったのよ…」

「………」


拳をギュッと握る沙知絵さん。