歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

「私も今の旦那と婚約したばかりだったから…急に子連れになった私は、旦那を説得するのに苦労したわ。それはそうよね…急に慶の人生しょってくださいなんて言われても困るもの…」

「そうですよね」



けど、沙知絵さんと慶はなにも悪くないけどね…

悪いのは沙知絵さんの姉。

慶のお母さんだよ。


いくらなんでも無責任すぎるでしょ…







「でもすぐに、渋々だったけれど…旦那は慶のこと理解してくれてね。私はすぐ結婚したわ…旦那の実家は酒屋をやっていたから、私たち夫婦は店を継いで…3人で暮らし始めたの」



この酒屋は、旦那さんの方の実家だったんだ…






「その頃、慶は4歳くらいだったかな?そんな小さいのに、一切手のかからない子だったのよ。」

「…と、いいますと?」

「普通…それくらいの子供って、お母さんがいなかったらピーピー泣くわよね?なのに慶は“お母さん”の“お”の字も言わないで、すごくいい子にしてたわ…今思えば、自分はわがまま言っちゃいけないってわかっていたのかもね」

「………」



それはちょっとわかる気がする…

私も同じ境遇だし。






「慶はね…小さい時からなんてゆうのかな・・・つかみどころがないというか…なに考えてるのかわかんないというか……あんまり子供らしくはなかったわ。」

「…へえ」



“つかみどころがない”というのはちょっとわかるな(笑)