歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦

すると玄関の扉が開き、紅がひょこっと顔を出した。







「どした〜?電話終わった?」


私の隣にしゃがみ込みながら言う紅。






「うん…沙知絵さんからだった」

「そっか。明日五十嵐くんの実家に行くんだもんね…」

「うん…ちょっとドキドキしちゃうよ…」

「まあね〜彼氏の実家に行くのって緊張するよね。私を見てわかるように(汗)」

「あはは♪今日の紅は、借りてきた猫みたいだもんね〜」

「う、うるさい(汗)まぁ、これでも飲めや♪私の胸であっためといたから」


紅はそう言って着ているパーカーの胸元から、缶ビールを2本出した。






「あっためた!?缶ビールを!!?」

「大丈夫大丈夫♪冷蔵庫から出してすぐ胸元に入れたから、まだそんなにぬるくなってないって!」

「本当かな(汗)?」


缶の表面を頬に当て、温度を確かめる私。





冷た…!

良かった…まだぬるくなってないみたい…




私は缶ビールの蓋を開け、グビッと一口飲む。

苦くて炭酸の効いた味が、喉をスッと通り抜けた…