わたしは、歩の手をぎゅっと握りしめた。 そして、こくりとうなずいた。 歩のアパートへ向かう途中、わたしの鼓動はいつもより大きく波打っていた。 きっと、歩にも伝わっている。 つないだこの手を伝って。 歩は、歩。 あいつじゃない。 そう、何度も自分に言い聞かせた。