歩は腕を組みながら、うんうんとうなずいた。 少し不安は残ったが、浴衣や甚平に、それほど奇抜なものはないだろう。 わたしはほっと胸を撫で下ろした。 なのに。 花火大会当日、歩は、背中に大きなホルスタインを背負って現れた。 わたしは顔がひきつった。 前から見れば、深緑の渋い甚平なのに。 鷹とか虎とか龍ならわかる。 いや、せめて闘牛ならまだ許せる。