「ありがと……」 かすれてしまった声でそう言うと、 「気にしないで」 と言って、優しい笑みを浮かべた。 歩は、さっき買ってきたレトルトのおかゆを用意してくれたり、額にぬれたタオルをのせてくれたりと、そこまでしてもらわなくてもいいのに、と、こちらが遠慮してしまうくらい優しくしてくれた。 「ありがとう」 わたしは歩の手をそっと握った。