あんなことがあって、歩はわたしの心に何かしら闇があることに気づいたようだったけれど、それが何なのかを尋ねようとはしなかった。 今までと同じように、わたしに接してくれた。 その優しさが、とても痛かった。 わたしは、彼の期待に応えられていない。 わたしのせいで、歩を苦しませているのではないか、そう思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。 わたしも、歩が好きなのに。