あいつの煙草の銘柄や香水は、気付いたら知っていた。

知りたくもないのに勝手に耳に入ってくる。

今になって何で見てくるんだよ。

その瞳が見れない。
怖くて怖くて仕方がない。

あいつにとって玩具の1つしかないのだから。

感情を持っちゃダメだ。
期待したらダメなんだ。



「松橋は今、すっごい嫌やと思うねん。

けど、後悔だけはすんな。

あいつと同じようになったらあかん」