あれから何も起きてはいない。反省でもしたのだろう。

「あれから喧嘩売りに来る奴減りましたね」

俺の考えていたのを忍は知ってか知らずか口に出していた。

「反省したんじゃない?」

「さすが、先輩っスよね」

本当は裏で祥太が下しているなんて誰も知らない。

知らなくていい事なのだ。
何も言ってこないが多分、篠原は気付いている。

「あれ~?松橋の弁当、何か今日は違うね」