ベッドからのそのそと体を起こし、近くにあった飲みかけのお茶で喉を潤した


ふぁぁ


まだ眠い
もう少し寝よう



布団に潜り込み、体を丸めて横になる

昔からこの態勢でないと眠れない


仰向けやうつ伏せで眠る人がいるけれど、よく寝れるもんだと思う




アイツ…
そういえばアイツもいつも丸まって眠ってたな…


今はない温もりを思い出す


いつも体温が高くて、冬でも温かいアイツの体は、湯たんぽみたいで冷え性のあたしを温めてくれた



手が温かい人は心が冷たいなんて誰かが言ってたけど、アイツは違った


気づけばいつもあたしの心まで温めてくれていた


傍にいる時は気付かない


失って初めて気づく存在