家に帰るとまだ黒い紳士靴が玄関にあった





重い気持ちは変わらない
でも、あたしは大丈夫






リビングから、ママたちの笑い声が聞こえたけど、誰もあたしのところには来ない
那奈もママの味方





玄関からすぐの部屋でよかった





そのまま誰にも会わず、ベッドに寝転んだ





この部屋を出ていった時、もう全てが終わりだって思ってた

悲しみで一杯だった





だけど、今は違う






ポケットの携帯を取り出し、京介にメールした





<家に着いたよ
あんたのお陰で元気になれた
ありがとね
もう二度と言わないかもしれないけど、


あたしあんたが好き

おやすみ>