次の日。
風が舞う中、薫は屋上にいた。
ガラッと後ろの扉が開く。
ユウが入ってきた。
こちらを見ると、薫は目を
合わせて構えた。

「聞かせてくれ、薫」
戦闘心を持つ薫を落ち着かせた
のは、ユウの言葉だった。
少し焦っているようにも見えた。

ガッ

「怖いのか?」
「…っ」
今までとは違う薫がそこにいた。
ただ無残にユウを見つめる。
ユウは力無く座り込んだ。

ー何で私はこんなにも、恐れて
いるんだ。こんな場、今まで
何度も潜り抜けて来たじゃないか。
こいつを潰せば良いんだよ。
力で全員を黙らせれば良いだけだ。
…仲間じゃないんだ。それは私が
一番、分かっている筈。

「うおおぉぉっ!」
ユウは立ち上がると同時に、
薫を殴った。薫はユウの裾を掴み
ユウを蹴ったが、それをおさえ
ユウはまた薫を殴った。

ヘタッと体勢を崩した薫に、
容赦なくユウの一撃が入る。
二発、三発…薫は反撃の様子を
見せない。
ふと拳が痛み、ユウは殴るのを
やめて自分の拳を握った。

「-!!」
薫は悲しい目でユウを見ていた。