ぐっと薫の首を掴み、引き寄せる。
薫は驚いたような表情でユウを見る。
ユウはすっと口を開いた。

「ダチ?調子にのるな。ユウはお前を
利用してるだけだ。何も思わない。ユウは
お前が大嫌いだ」
パッと手を離すと、薫は呆然とした
顔で地面にひれ伏せる。

「さよなら」
汚れたモノを見るようにして、
ユウは教室を出て行った。
ユウは呉羽を出て行くと、
途中で岸沼の生徒とナジカを見つける。
そして怪しげに笑うと、寧々の元に
向かって歩き出した。



「…な、何でこんなに暗いんだ?」
3年1組では、久しぶりに全員が揃い
話していた。…実際は会議体形なだけで、
誰も喋ろうとしていなかった。

特に利津と奈央の空気が重く、波瑠も
その2人に合わせるかのようにボーッと
突っ立っていた。

「活気出さなあかん。何かあったのは
分かるけど、会議しなきゃ呉羽が大変な
事になるで?…ですよね、頭」
「ああ」
呆然としたまま、利津は返事をする。
何て曖昧な返事。繭の言ってることなど、
誰も聞いていないのだろう、と本人は確信。
憂と2人で黙っている事にした。