学校を出た時に降り始めた軽い雪も、待ち合わせ場所に着くとすぐに止んでしまった。 通り雨ならぬ通り雪? ふと公園の時計を見ると、待ち合わせの時間まであと5分になっていた。 「倉科ー」 名前を呼ばれて後ろを振り向くと、わたしが今歩いてきた道を駿くんが走ってこっちに向かってくる。 「駿くん!」 「よかった。追いついた」 程良い距離のところで止まって、肩を上下に揺らして息を整える駿くん。