まるで壊れ物を扱うかのように優しく触れてくる
今までは「相手してあげてる」つもりだったけど
今はなんだか心地いい




今まで自分から欲しいと思ったことなんてなかったのに




終わった後もなんだか満たされた気分になった




「そういえば、あなた名前は?」




「たくみ。井口拓実」




「井口君ね」




「た・く・み!」




「………。拓実君ね」




本当なんだこの子は




「ん!じゃーね春先生♪」




ドキッ




名前を呼んだ時、満面の笑みで「ん!」なんて言うから思わずドキッとしてしまった