次の日の集合場所は亮君の病室だった。

私が亮君の病室のドアをノックするとガラッとドアが開いて、波流君が満面の笑みで飛び付いて来た。

『わっ!は、波流君!?どうしたの?』

「梨乃!聞いてや!やったで!俺、来週末に退院することになったんや!」

…ドクン。…え…退院…?

私のすぐ後に来た楓さんと爽汰君にもその声は聞こえていて、

「おー波流!お前やっと退院するのか!良かったじゃん!」

爽汰君が言った。

「やろ!?俺やっと職人見習いに戻れるわー!また親方にビシバシしごいてもらわんと、この遅れは大きいしな!」

波流君はものすごく嬉しそうに笑っていた。