少年が言うと、
「違いない」
と魔物が零しました。
今にも泣き出しそうな、まるで叱られた子供のような表情でした。
だがね、と魔物は続けます。
「少女は言ったんだ。
貴方が私を愛すると言うのであれば、この鎖に繋がれてくださいと。
それができないならば、せめて最初に私を食べてください、と。
愛する者を食えるものか。
だから私はこの鎖がどれほど朽ち果てようとも、巻きつけられ続けないといけないのだよ」
「でもきっと、その人はもうここには来ないよ」
少年はぽつりと呟きます。
「違いない」
と魔物が零しました。
今にも泣き出しそうな、まるで叱られた子供のような表情でした。
だがね、と魔物は続けます。
「少女は言ったんだ。
貴方が私を愛すると言うのであれば、この鎖に繋がれてくださいと。
それができないならば、せめて最初に私を食べてください、と。
愛する者を食えるものか。
だから私はこの鎖がどれほど朽ち果てようとも、巻きつけられ続けないといけないのだよ」
「でもきっと、その人はもうここには来ないよ」
少年はぽつりと呟きます。



