天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

陽はというと、ビーチパラソルの下で虚ろな目をしている。

女の子達のメルアドを数多くゲットして悦に浸っていた時とは別人のようだ。

(兄ちゃんの任務に合わせて俺も地球に来たけれど…)

辛気臭い溜息をつく陽。

(地球怖すぎ!野蛮人多すぎ!銀河系の遥か彼方のひ弱っ子の俺には、この惑星で生き延びる自信はありませんっ!)

まるで上司に辞表を突きつける新入社員のようだ。

(うん、決めた。帰ろう。今夜の電車で一旦学園の寮に帰って、荷物まとめたらさっさと故郷の惑星に帰ろう。仲良くなった女の子達は惜しいけど…いいさ、女の子は故郷にもいるし…)