「おい、何やってんだ」

陽と葉也は何も言わず、そんなきょうこを呼ぶ。

「早く海水浴場戻ろうぜ。時間が勿体ねぇよ」

殴った事も騒ぎを起こした事も、全て笑って許してくれる。

そんな仲間達だからこそ、きょうこも本気で嫌いにならずに共に行動するのだ。

「早く来いって。置いてくぞ」

笑いながら言う陽達を。

「待ってってば!」

まだ瞳を濡らしたまま、きょうこは笑顔で追いかけた。