天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

ズシャア!と音を立てて、砂浜にダウンする陽。

「っっっっっ…」

立ち上がったきょうこは、瞳に涙を浮かべてふるふると震えていた。

顎を押さえて起き上がる陽、そしてそれを支える葉也。

その時になって初めて、悪ふざけが過ぎた事に気づくが時既に遅し。

「なによ…なによう…」

ポロポロと涙をこぼし、きょうこは叫ぶ!

「何よばかぁっ!陽なんてお風呂の湯船にお湯張ろうとして間違えてシャワーの方出しちゃって頭から浴びたショックで死んじゃえーーっっ!」

二人に背を向け、全力で走り去ってしまうきょうこ。

「……」

陽と葉也は、そんな彼女の背中をただ見送るしかなかった。

「…………そんな死に方した奴見た事ねぇよ…」