「んじゃ一番乗りお先ぃっ!」

砂浜をダッシュして海へと突っ込んでいく陽。

葉也も岩場に腰掛けて、のんびりと釣りに興じている。

二者二様、それぞれの海での楽しみ方。

「それじゃあ私も着替えて、海水浴を楽しむとするかな~♪」

鞄片手に歩き出すきょうこ。

こんな片田舎の海水浴場とはいえ、きちんと更衣室くらいは準備してある。

本来ならここらで読者向けサービスカットでも入れるべきだが、他人様からお預かりしたキャラクターなので割愛。

…水着に着替えたきょうこ。

「さてと…」

自分の胸元に視線を移す。

正直、それ程自慢できるサイズではない。

夏休みの計画を立てている時に、散々陽にからかわれたのだから自覚は出来ている。

しかし!

(侮ったな水無瀬 陽!この私が何の策もなくお前の術中に飛び込んだと思ったか!勝機は我にあり!)

きょうこは更衣室の中でギュッと握り拳を作った。