先頭を歩く葉也に視線を注ぐきょうこと陽。

「……………………あれ?」

そんな二人の視線に気づいて、ようやく意識を取り戻したかのように葉也は惚けた声を上げる。

「どこだここ?」

「えええええええええ!?」

陽がギョッとしたような顔をして声を上げた。

「葉也おまっ…海への道知ってて先頭歩いてたんじゃねぇの?」

「知ってる訳ないだろ、俺は初めてこの辺りに来るんだし」

「じゃあ何で自信満々で先頭歩くのよう!」

「いや…」

きょうこの言葉に、葉也はポリポリと頭を掻いた。

「ノリで?」

「ふざけんなお前!もうやだこの天然ポニーテール!」

陽が頭を抱えて悶絶した。