かくして女性陣三人は小夜の祖父から浴衣を借りて着替えをする事になった。

小夜は薄い水色に紫陽花の柄の浴衣、芽々は紺の生地に花火の柄の浴衣。

「「「おー」」」

三人の艶姿に、男性陣が感嘆の声を上げる。

「普段大人しい分、ヤマトナデシコって感じで小夜は似合うな」

葉也の言葉に照れ笑いする小夜。

「きょうこの金魚柄は『らしくて』いい感じじゃねぇか」

「えへへ、そう?」

隠す事なく宜虎の誉め言葉を喜ぶきょうこ。

「流石芽々先輩!浴衣姿がお似合いです!」

ちょっとわざとらしいほど芽々を絶賛する陽。

「ありがと♪」

それに笑顔で応えつつ。

「宜虎君!私の浴衣どう?」

芽々の言葉に宜虎はキョトンとする。

「…ああ、いいんじゃねぇか?『馬子にも衣装』たぁよく言ったもんだ」

「小夜ちゃん!」

「ぎゃああああああああっ!」