天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

だというのに。

(何でっ!?)

芽々は次第に苛立ってくる。

(何で宜虎君全く反応がないのっ?これだけアピールしてるのにっ!)

過去例のない事態に、芽々は焦燥感にも似た感情を抱く。

(どうなってるのっ?彼の女の子の趣味がわかんない!セクシー系は好きじゃないの?もっとクールな方がよかった?それとももう少しサバサバした感じの女の子の方がいいのっ?……はっ!)

芽々がよからぬ想像をする。

(ま…まさか宜虎君…異性じゃなくて同性に興味がある人なの…?…あんなに男気があって頼りになるのに、もしかしたら宜虎君ってホ…)

そこまで考えて。

(いやいやいやいやいやいや!それはないっ!彼は幾ら何でもそういう色んな意味で禁断なタイプじゃないわよっ!てか、そうじゃないと私が困るっ!)