天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

なのだが…。

「だらしねぇな芽々、もちっとシャンとしろよ、シャンと」

ポンと芽々の肩を叩き。

宜虎はスタスタと歩いていってしまった。

特にうろたえたような様子はない。

(………あれ?)

思ったより手応えがなかった事に、芽々は拍子抜けする。

(アピールが足りなかったかしら?もう少し刺激強めの方が、彼にはいいのかもね)

いそいそと跳ねた髪を直しながら、芽々は考えた。

渓流の所まで行って、綺麗な川の水で顔を洗っている宜虎。

「かーっ!水が冷たくて気持ちいいな!芽々も顔洗え、シャキッとすんぞ」

「ええ、そうさせてもらうわ」

彼の隣に行って、芽々も水を両手で掬い取る。